吹奏楽部員ならだれでも知っておきたい「からだ」のこと⑨ [吹奏楽部]
すっかりご無沙汰してしまいましたが、
吹奏楽部の熱い夏
燃えあがっていたことでしょうね
ところで真夏の吹奏楽コンクールが終わり、
3年生は仮引退かな?
9月に入りマーチングコンテストが各地で開催されていますね。
猛暑の中、体育館やグラウンドでの練習に汗を流し
演技を仕上げていることでしょう
そんな演技中、ふとした誤動作で
楽器同士や身体がぶつかってしまったことはないでしょうか?
しかもほとんどの場合が、
トロンボーン or フルートが絡む事故
今回はマーチングで演奏するフルートについてお話ししましょう。
通常、座って合奏、そして立って独奏する場合、
理想的な音を求めて気をつけていることは、
○上半身はやや左向き(頭部だけの場合もあります)
○両腕は体幹の前に位置する
体幹を右方向にひねって右腕を後方にひいてしまうと
疲れやすく、呼吸は苦しく、指のコントロールがし辛くなります。
なので、フルートのレッスンで先生たちは
上記2点を推奨することが多く見受けられます。
ですが、このままマーチングで演奏しようとすると
カラダに無理が生じます。
だって頭とお顔は左に向いている状態で
まっすぐ歩くのは難しい。
だからマーチングの時は
体幹を右方向にひねって右腕を後方にひいて吹くスタイル。
使い分けができれば問題はありません。
ですが、この場合
誤動作やフォーメーションによっては
とても危険な状況なのです。
ではどうすればいいのかな?
常に気をつけて行動、演技をすることはもちろんですが、
楽器自体に工夫をすることも大事だと感じています。
例えば
チューバはスーザに
打楽器はマーチング用の楽器を使用していますよね。
フルートも同じように楽器自体を変更する。
日頃使っているフルートの頭部管はストレートタイプでしょう。
頭部管をU字に曲げたものがあるんです。
もともとは小さな子どもでもフルートが吹くことができるように
と開発されたものです。
マーチングの時にはこのU字の頭部管で演奏すれば、
体幹部は必要以上にひねることなく、身体への負担は軽減します。
他の楽器とすれ違う時にも
気を遣うことなく演奏できるのです。
今の楽器に接続する場合、
楽器店で接続部の「すりあわせ」という加工が必要にはなります。
ですが、身体への負担は激減!
激しいアクションも軽々ですよ♪
「そんなのフルートではない」
「子どもが使うものでしょ?」
なんて言わず、いちど試してみてくださいね。
※U字の頭部管付きフルートを作っているメーカー
・サンキョー (株式会社三響フルート製作所)
・ジュピター (株式会社グローバル)
・パール (パール楽器製造株式会社)
・YAMAHA (ヤマハ株式会社)