吹奏楽部員ならだれでも知っておきたい「からだ」のこと⑤ [吹奏楽部]
●座って演奏する
今回は「座る」ことについて考えてみましょう。
座ることは演奏中はもちろん
食事のとき、電車やバスに乗っているとき、授業中も…と、
おそらく一日中行っている動作です。
しかもほとんどの人は「立つ」ことよりも「座る」ことのほうが
長時間していることではないですか。
さて、、、日頃座るときに
なにか意識をしていること気つけていることはありますか?
演奏する時はどうでしょう。
普段とは違って
「さあ、これから演奏モード」
なんて、座り方を変えてはいませんか?
座り方には学校のパイプ椅子に座るのか、
お家のリビングでくつろいでソファに座るのか、
ティンパニやコントラバスのように高さのある椅子に座るのか。
床に座ることも・・・
いろんなシチュエーションが考えられます。
ここではまず授業中やコンサートホールなどに備え付けてある
標準的な椅子にどう座るのか
をチェックしてみることにしましょう。
カラダの一部である骨盤ってわかりますか?
胴部の下の方、お腹の一部でもあり
脚が繋がっているあたりです。
座るとその骨盤の一部である坐骨が
ゴリゴリっと椅子の座面に接しています。
ナガイカヤノ
その部分が椅子に座る時のチェックポイントになります。
まず左右の坐骨に意識を向けて、
体重を感じてみたり、確認することから始めてみましょう。
「そんなゴリゴリって私にはないでーす」って思った人は
背中全体が丸まって猫背になってはいませんか?
もしそうなら、
両方の腕を天井の方向に高くあげ、そのあがり具合を確認してみましょう。
「あれれっ?
腕は重たいし、真上にはあがりにくいし・・・」
こんな状態ではないでしょうか?
では、丸まった背中を伸ばして
お腹の一部分おへそを正面に向けてみましょう。
背中やお腹の角度が変わったら骨盤の角度も変化して
椅子に接しているお尻の感じ方も変わりますね。
そして、、、
さっきは感じなかったゴリゴリって骨「坐骨」が感じられるでしょう。
坐骨のチェックができたら +「立つ」のお話でマッピングした
「足裏のチェック」も確認してみましょう。
坐骨と足裏のチェックで
座っている姿に変化がみえるはずです。
先ほど試してみたように両腕を高くあげ、
腕のあがり具合を確認してみてください。
さっきあがりにくかった腕は
スッと軽くお耳の横、
天井に向かってまっすぐにあがっていますね。
このように自分自身の変化を観察することを習慣化する。
これは演奏するうえでとても大切なトレーニングです。
このように観察することを自分カメラと呼んで
いつも第三者的な目線で
自分観察を実践している学生がいました。
本番でのドキドキ バクバク ブルブル・・・
に悩んでいた彼女は
自分カメラ目線で観察を続けることで
今の自分に必要な働きかけができるようになって
どのような状況でも
冷静に自分をコントロールできるようになりました。
いつもカメラが作動しているから
安心できますもんね。
●座ったら先ずはお尻のゴリゴリを確認
●ゴリゴリがみつかったら足裏チェック
○念のため、両腕をあげて上がり具合をチェック
これだけでも確かな手応えを感じることでしょう。
いっけんラクだと思い込んでいる
バランスが崩れた状態で長時間座っていると
腰への負担が大きくなって
腰痛に悩まされているケースもよくみかけます。
そんな時にはぜひ
自分カメラを起動して
「坐骨を感じること」と「足裏チェックをすること」
を試してみてください!
お尻や脚、
お腹や背中の筋肉がほどよく働きだし
骨盤の周りも整って
上半身と下半身の協調性が高まります。
すると演奏時の手や足、
お顔や口腔内のコントロールもしやすくなる。
全身は常に協調しあってチームで働います。
この「チーム全身」はあなた自身。
部員たちのチームワークが乱れていると
演奏はうまくいかないですね。
今日から1日1回
座り方をチェックすることから始めて
「チーム全身」一丸となって演奏!
こんな何気ないことに意識を向けるだけで
練習時間はかなり短縮できるのです。
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